成長したのかどうか
学生時代はネトゲに明け暮れていたんだけど、ハマり過ぎて仕方がないというよりも
毎日がやり切れなくて、それをFPSにすべてをぶつけていた感じだった。
『ネットならヒーローになれる』とかそこまでストレートではないにしろ、勝利の高揚や敗北の悔しさは一種の麻薬だった。
身体が悲鳴をあげようと、気分が萎えようと、此処ぞとばかりにストイックに向き合って、苦しくてもどこか気持ちよくて
延々とそのFPSをやっていられたのは、ゲームが楽しかったからか?それともただの現実逃避ではなかったか。
夜は学校の帰りにパチ屋にいって、全身をタバコ臭く、手はメダル臭くして、勝とうと負けようと身も心も乾ききって帰り
「仲間」と夜中までゲームをする、そんな生活で、朝は起きれるはずがなかった。
煙草臭くて薄暗い場所と、ゴミ溜めの部屋のPCだけが妙に落ち着いた気がする。
働きだして自分の力が衰えるころ、理由を付けてこのゲームを去ったが
サービスの終わる頃に、仲間より連絡がきて異国の同ゲームを触れることになったけれども
いよいよ「自分の居場所」を去らなければならないと思っている。
自分はしっかりと、名前を刻むことができていた、そして埋もれたそれを今一度浮き上がらせたくも思う
挑発され、仲間を罵られ、悔しくも思うが、いよいよ大人にならなきゃいけない。