ジャポニカ学習帳

昨晩みた夢、好きな楽曲のメモ

31日

最後の仕事の日でした。

 

辞めたわけではなく、部署移動させられました。三ヶ月、苦労して覚えたというのにひどいもんです。なんなら、現場は八月中頃までとの話だったのに九月までになりました。

酷いものです。

 

そこには相方がおりましたが、なかなかお互い打ち解けられない関係でした。私は好きでしたが、相手はどうだったのか。

そいつと有終の美を飾りたいのに、そんな日に限って厳しく時間ごとに時間あたりの生産数をださなきゃなりませんでした。

 

では、頑張るか..と仕事も半分以上がおわり、目標も順調に達成する頃、怒号のような雨と雷の音が、雑音で会話を遮る機械のおとさえ多い尽くして頭上より聞こえてきて「感電しなければよいが笑」などと呑気に考えていたら工場自体に雷が落ちて生産ラインが全停止してしまいました。

機械は一斉に同じタイミングでランプを点滅させ、聞いたこともないブザーをならしていました。

頑張った意味が~とか、いま作られてるものがダメになる~とか、そんなことよりも先に思ったのは「美しかった」でした。

なんでも、5年勤めて始めてみるレベルだったとか。

世の中、竹の花は数年に一度、60000分の1とかなんとか、希少なものがめずらしがられる世の中ですが、あのような花火は、機械の断末魔は生きてて中々見ることはできないとおもいます。

 

トラブルは残念ながら一時間で収束しましたが、最後の最後でよい思い出になりました。

 

生産担当者が記入する紙に、相方と自分の名前が二つ書かれていたのは自分を認めてもらったからなのか、それとも自分が書いた筆跡とインクがあればこそ業務的に追加したものなのかわかりませんが、思いを馳せてしまうところ。

名前も滅多に呼ばれないんですが、今日はひとしきり多かったような気もします。

 

最後の日に限って腕時計を忘れたのは、初心に帰るからなのだろうか。

時計がないと作業しにくい入った頃のことを、でジャブのように思い出してました。

 

夏なのに、今日に限って風が通って涼しくて、すこしだけ別の世界にやられたようです